トラブル対策

オーナーチェンジで家賃増額!?物件契約前に確認しておくべきこと【カフェ開業】

ちゃんと確認しておかないと後からモメることになるかも!?

“テナントのオーナーチェンジ”について説明します。

オーナーチェンジとは賃貸物件の所有者(オーナー・貸主・大家)が、入居者が入ったままの状態でその物件を売却する事。

私自身、今までたくさんの飲食店に勤めカフェ経営事情を学んできましたが、やっぱりこのオーナーチェンジ、ほぼ毎回と言っていいほどトラブルがついてきます。

私自身、過去にオーナーチェンジが理由で潰れてしまったカフェにも勤めていましたし…。

きゃん
きゃん
この記事では、オーナーチェンジ時における具体的なトラブルやその対応について、実体験に基づいて説明していきます。
ラテ子
ラテ子
これから開業を考えている人・テナント契約直前の人は必見です!

オーナーが変わったら契約はどうなるの!?

では実際、どんなトラブルが起こるのか?気になることを順に説明していきます!

【1】物件オーナーが変わると契約内容は変わるのか?

基本的に、新しいオーナーは以前のオーナーとの地位を引き継ぐ事になるので、契約内容は変わりません。(賃貸借契約は新オーナーに移転します。)

なのですが、

  • 家賃の増額が言い渡された
  • 立ち退き要求をされた
  • 警備や共有設備の点検をしてくれなくなった

など、オーナーチェンジを理由に今までと待遇が変わることがたまにあります。

家賃の値上げはできない

その土地全体の値上がりが起こった場合には増額もありえますが、オーナーチェンジを理由とした増額は、基本的には認められません。

立ち退き要求はできない

正当な理由のない場合、立ち退き要求は基本的には認められません。建物の老朽化や貸主・借主のどちらかに違反行為があった場合など、特別な事情があるときのみ要求される可能性があります。

共益設備の管理がなくなることはある

契約書に、“共益設備の管理費用は貸主が負担する”と明記がない場合、今まではオーナーが負担していた警備や点検が無くなっても、契約違反ではありません。

急に今までしてくれていたサービスが無くなるのは困りますが、よくあることなので要注意です。

【2】契約書は巻き直すべき?

賃貸物件のオーナーが変更になる場合は“通知書”が届きます。

この通知書だけでオーナー変更のお知らせは完了となるので、契約書の再締結は不要です。

通知書は家賃の振込先や新オーナーの連絡先が記載されている大切な書類です。大切に保管しましょう。

【3】待遇内容が変わった場合、抗議できる?

オーナーチェンジに伴い、警備やテナント管理費等が借主負担になることがあります。

残念ながら、共有設備の管理費の負担について契約書で定められていない場合は抗議できません。

\この場合は、交渉あるのみ!です!/

高額な負担になってしまうようなら、オーナーに直談判しましょう!

もしかすると何かしら策をとってくれる可能性もあります。

ちなみに、私のカフェが入っているビルも今年の夏にオーナーさんが変わりました。

今まではオーナー負担だった、ビルの定期清掃・エアコン清掃・夜間警備急になくなりました。しかし、共益費の2万円は依然としても払わねばなりません。

きゃん
きゃん
なんかおかしくない?なんで2万円払ってるのに共有設備の管理もこっちもちなの?

 

オーナーに電話で抗議しました。

きゃん
きゃん
物件決めるときに、点検はオーナーもちなのと警備があること全部確認してから契約したのに、通知なしで全部無くなって負担もこっちもちで、しかも共益費はちゃっかり引かれるのに不満です。

そしたらあっさりエアコン清掃を無料で手配してもらえました。

なんにせよ、言ってみるものですね。

オーナーチェンジによる家賃増額で閉店したカフェの話

さっき、“オーナーチェンジで家賃増額はありません”と書きましたが…

特殊例として、家賃が上がりそのせいで閉店したお店の話を書きます。

『こんなこともあるんだ・・・』

と知っておいてもらえればと思います。

2016年まで、私がアルバイトで勤めていたバリカフェの例。

  • カフェは30席
  • 2階建で上の階はバリ風スパ
  • カフェはランチ/ディナー営業
  • カフェ社員2人、バイト3〜5人、スパ社員2人
  • ランチはいつも満席で月の売上はスパ合わせて300万円ほど

カフェの場所は京都の烏丸御池のNHKビルのすぐ裏。

かなりいい場所なのは間違い無いです。家賃が気になるところでしたが。

でもめちゃくちゃ繁盛していたので、潰れるなんて全く考えもせずでした。

店長からも『あと半年くらいは居てほしい。』と言われてたので、まさか潰れるなんて・・・

ある日、いつものようにカフェに向かうと、何やら重い雰囲気。

(ドラマでたまにある『会社が倒産したぞ』な雰囲気でした。)

ランチ営業を終えたあと店長からでた言葉は

『この店は今月いっぱいで潰れる』

今月いっぱいって、あと1週間やん!?って嘆きたかったけど、愕然。

疑問しかなかったです。

なんで?

こんな繁盛店がつぶれるの!?

なにがあったの!?

理由を聞くと、オーナーチェンジにより家賃が倍増したとのこと。

それまで家賃は一棟で40万円。これが安すぎたらしい。

前オーナーとカフェのオーナーは仲が良かったので、通常の半額以下で借りれてたんだと。

でも残念なことに前オーナーがお亡くなりになられたため、新しいオーナーが契約を引き継いだと。

でもそこに義理はなく、相場の家賃を要求されるようになった。という話だった。

こんなこともあるんだ〜という感じでした。

この一件から思ったのは、カフェやるなら賃貸ではなく持ち家や空き家を改装するのが最高だということでした。

揉めるの、本当に体力消耗するし、辛いですもん・・・。

まとめ

オーナーチェンジにより、基本的に家賃の値上がりや立ち退き要求は認められない。

でも、契約以外のサービス内容については何らかの変更があることがある。

ということを知っておいてもらえればと思います。

もし、トラブルになりそうなことがあれば、早めに弁護士さんや地域の開業支援団体にサポートを求めましょう。

以上、平和なカフェライフを過ごしましょう〜!